モーセがエジプト人を殺した・・・蕩減として正当である
原理講論 後編 第二章 第二節 (二) (1) ➁
神の選ばれたモーセが、このようにエジプト人を打ち殺したということは、第一に、天使長が人間始祖を堕落させ、また、カインがアベルを殺すことによって、サタンが長子の立場で人類歴史をつくってきたため、天の側から長子の立場にいるサタンの側を打って、蕩減復帰する条件を立てなければ、カナン復帰路程を出発することができなかったからであった。
そしてつぎには、モーセがパロの宮中に対する未練を断ち、再びそこに戻ることができない立場に立たせるためであり、また、一方においては、これをもってイスラエル民族に彼の愛国心を見せ、彼を信ずるようにするためでもあったのである。
第二次民族的カナン復帰路程において、神がエジプトの長子と、その家畜の初子を全部打たれた理由も、正にここにあったのである。